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種類と構造

品質、コスト、デリバリーに関して最適な提案をします。
 
フォトマスクにはガラスマスクとフィルムマスクがあり、さらにガラスマスクはクロムマスクとエマルジョンマスクの2種類があります。
クロムマスクは、ガラス基板にクロムと酸化クロムがスパッタされたガラス基板にパターンニングされたものです。
エマルジョンマスクとフィルムマスクは、それぞれに写真銀塩乳剤がコーティングされたガラス基板やPET上にパターンニングされたものです。
エクアでは、クロムマスクおよびフィルムマスクをご提供しております。

基材の種類

フォトマスクに使用される基材は、ガラス基板がソーダライム(SL)と合成石英(Qz)の2種類となります。
またフィルムはPETとなります。

ガラス基板

ソーダライムと合成石英の主な違いは、熱膨張率と透過率です。
熱膨張係数と透過率は以下の通りです。
 
基材材質熱膨張係数 
透過率
合成石英 
0.5 x 10-6
( 0.05 μm/ ℃/ 100 mm )
90% / 200 nm 以上
ソーダライム
8.0 x 10-6
( 0.8 μm/ ℃/ 100 mm )
83% / 380 nm 以上
 

フィルム基板

 フィルムは熱膨張に加えて、湿度の影響においても伸縮します。
 
基材材質熱膨張率
 湿度膨張率
透過率
PET
18 x 10-6
11 x 10-6
90% / 200 nm 以上
 

クロム膜について

ガラスマスク
ガラス基板上のクロム薄膜は2層構造になっており、1層目がピュアクロム、2層目が酸化クロムです。厚さはそれぞれ約700Å、300Åで合計1000Åです。
酸化クロムは反射防止の目的で付けられており茶色を呈しています。これらガラス基板上のクロム膜の有無をフォトエッチングプロセスにて形成しパターンが出来上がります。

クロム膜の種類と構造

■クロムマスク
クロムマスクの構造
 標準的なクロムマスクの構造です。低反射二層クロム膜といい、光学濃度3.0OD, 反射率は約10%/436nmです。
■ハードコート付きクロムマスク
ハードコート付きクロムマスク
 透明樹脂がクロムの膜面上に2~3umほどの厚みで塗布されています。撥水・撥油効果により、汚れがつきにくくなります。
※薄膜タイプで撥水・撥油を向上させるタイプもございます。
■ペリクル付きクロムマスク
ペリクル付きクロムマスクの構造
 クロムマスクの表面にパーティクルや他の物質の付着から保護するために左図のようなペリクルを装着させます。主に、ステッパーなどの露光機に使用され、機種は露光機により限定されます。

ガラスエマルジョンマスク

ガラスエマルジョンマスクはソーダライム基材の上に塗布された乳剤層中のハロゲン化銀が現像処理により黒色の金属銀に変化することによりパターンを形成したものです。
表面はゼラチン質であるためデリケートで傷がつきやすいですが、コスト的にはガラス(金属膜)のマスクよりもリーズナブルです。

フィルムマスク

フィルムマスクでは、PET基板上に塗布された乳剤層のハロゲン化銀が、現像処理により黒色の銀金属に変化することでパターンが形成されます。 基材がガラスの場合と同じく表面がデリケートな製品となりますが、ガラスエマルジョンマスクよりもさらにお求めやすい価格となっております。
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